「便秘には食物繊維」だと思って食物繊維が豊富なきのこばかりたくさん食べている人はいませんか。
便秘の改善には「食物繊維の量だけでなく種類」も重要です。
不溶性食物繊維だけだと便秘を悪化させることが
食物繊維には水に溶けにくい不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維があります。きのこに多い不溶性食物繊維には便の量を増やして腸を刺激し、腸の運動を促す作用があります。一方、水溶性食物繊維には腸内の善玉菌を増やしたり、便を柔らかくする作用があります。
不溶性食物繊維ばかり摂取して水溶性食物繊維が不足していると便が固くなり、かえって便秘が悪化することがあります。
便秘を改善するためには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂取することが大切です。
便秘の改善に役立つ食物繊維のとり方
- ●水溶性食物繊維が多い野菜のおかずを1品増やす。
- ●水溶性食物繊維が多い海藻やくだものを1日1回食べる。
日本人は食物繊維そのものが不足気味
水溶性食物繊維が多いもの
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- ○野菜…さつまいも、さといも、ほうれん草、にんじん、ピーマン、サニーレタスなど
- ○海藻…わかめ、ひじき、めかぶなど
- ○くだもの…キウイフルーツ、みかん、いちごなど
不溶性食物繊維が多いもの
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- ○きのこ…生しいたけ、えのきだけなど
- ○豆類…大豆、小豆、枝豆など
- ○野菜…とうもろこし、みずな、にらなど
- ○穀類…ライ麦パン、玄米など
水溶性・不溶性の両方が多いもの
- ごぼう、ブロッコリー、オクラ、西洋カボチャ、アボカド、糸引き納豆など
- *参考:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
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- ●1日3食、規則正しく食べる
朝食は便意を起こしやすくする。また、1日2食では食物繊維が不足しやすい。
- ●定食スタイルの食事を心がける
水溶性・不溶性の食物繊維はさまざまな食品に含まれるため、品数の多い定食スタイルの食事を心がけると1食で多くの食物繊維がとれる。
監修:管理栄養士 德田泰子