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“ポリファーマシー”
ご存じですか?

ポリファーマシーとは、「ポリ」は複数、「ファーマシー」は調剤という意味を組み合わせた造語で、単に服用する薬が多いことではなく、複数の薬を服用することで副作用を起こしたり、薬ののみ忘れやのみ間違いなどの可能性につながる状態のことです。ご自身の健康と医療費節減のために、気になるときは医師や薬剤師に相談しましょう。

ポリファーマシーの問題点は?

01多くの薬を服用することで、副作用や薬物有害事象が発生
  • ※薬物有害事象…薬との因果関係がはっきりしないものを含め、患者に生じた好ましくない、あるいは意図しない兆候、症状、または病気。

薬物有害事象には、ふらつきや転倒、記憶障害、せん妄、抑うつ、食欲低下、便秘、尿失禁など、さまざまあります。薬が追加されたり、変わったりした後は、とくに注意しましょう。

    • 薬物有害事象の頻度(東大病院老年病科に入院した65歳以上の高齢者2,412人の解析)

    • 年齢階級別の薬の種類数(院外処方)

02医療費の増大、残薬にもつながる

多くの薬が処方されることで薬剤費が増えて医療費の増大につながり、患者負担も増加することになります。
また、薬が多くてのみ忘れて薬が残る、残薬の問題にもつながります。

ポリファーマシーを防ぐには?

●医師や薬剤師に相談する

気になる症状があったり、薬の種類が多い場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。かかりつけ医やかかりつけ薬局をもてば、服用中の薬を把握してもらえます。自分の判断で薬をやめたり、減らしたりすることはよくありません。

●マイナ保険証やお薬手帳を使う

マイナ保険証やお薬手帳を使うと、薬剤師等が過去の処方薬等を見られるため、リスクを減らすことができます。

  • マイナ保険証の場合は本人の同意が必要。
●「はしご受診」を控える

同じ病気やけがのために複数の医療機関にかかる「はしご受診」は、そのたびに医療費がかさむだけでなく、検査や投薬が繰り返され、体に負担がかかり、薬の種類も多くなることがあります。